公務員初日
晴れて公務員試験に合格し、公務員になることが決まった。
特別に思い入れがあったわけではないが、新生活に心躍らせる自分がいた。
住むアパート、生活に必要なもの一式、準備することが楽しく、
頑張るぞー!と気合を入れて初日を迎えました。
当日早めに出勤したところ、既に同期が数人きていました。
内定をもらった後の内定式?のようなところで会っているので、
はじめましてではありません。
まもなくして人事担当者がきて、これからの流れの説明を受けました。
記憶が薄れちゃっていますが、辞令を受けたり、挨拶回りをして、
いきなり配属先へ連れられていくことに…
「え!?」
当時は右も左も分からない新社会人だったため何の違和感も抱きませんでしたが、
普通の企業ではあるような新人研修が一切ないまま、実践投入されました!
配属先はいわゆる最前線、窓口なところです。
とはいえ即やらされたわけではなかったのですが。。。
「とるて君の席は此処ね。」
指定された席に座る。
・
・
・
「え!?」
何の指示もありません。上司や同僚は自分の仕事をやっている。
まさかの初日から放置プレイです。
しかし初々しくやる気に満ちていた私は、
「すいません、何かやることありませんか?」
と上司に尋ねました。
上司は困ったような顔をして、
「うーん。。。じゃあ一緒に手伝ってもらえる?」
そう言われ、一緒に会議室のようなところへ連れていかれました。
「じゃあ、これとこれ、机に並べて。」
指示されたとおり、淡々と並べていきました。
それも小一時間で終わり、再び席へ。
「そしたら後は、これを読んでおいて。」
役所だからでしょうか、様々な会報誌やらなんやらがたくさんあり、
それをただただ読んで一日が終了しました。
「こんなものなのかな」
そう思い、私の公務員人生がスタートしたのでした。